エクセル中心の業務運用は、もはや「効率的な手作業」ではなく、
組織全体の変化を止める最大のボトルネックになりつつあります。
本当に必要なのは、新しいツールを導入することではなく、
業務そのものをシステムとして再設計する視点。
装舎が行うAI×業務プロセス設計は、この“システム思考”を用いて、
「動く業務」を段階的に再構築することから始まります。
多くの組織では、日々の集計・報告・承認作業の多くがエクセルで行われています。
一見便利なこの仕組みは、実は属人化の温床でもあります。
フォーマットが担当者ごとに異なる
更新・共有のタイミングがバラバラ
修正履歴や承認経路が不明瞭
ミスの検知が後手に回る
結果として、「誰かが管理している」前提で業務が進み、
業務の全体像を把握している人がいない──これがエクセル業務の最大のリスクです。
たとえば、総務部門での稟議書管理や、製造現場の品質記録、カスタマーサポートの対応ログ。
いずれも属人的なエクセル運用が原因で、ミスや報告遅延が発生するケースは珍しくありません。
多くの企業が誤解しているのは、「ツール導入=改革」ではないということです。
新しいツールを導入しても、根本の業務構造が変わらなければ、
結果的に「エクセルを別のツールに置き換えただけ」で終わります。
装舎が行うAI×業務プロセス設計では、まず業務フローそのものをモデル化します。
誰が、どの情報を、どの段階で扱うのか
どの判断に、どんな根拠(データ)が必要か
どこを自動化し、どこに人の判断を残すか
この設計が明確になることで、初めて“業務を動かすシステム”を構築できます。
大規模なシステム刷新は、多くの場合「現場が止まる」という副作用を伴います。
装舎では、Microsoft Power Platform(Power Apps、Power Automate、Dataverseなど)を活用し、
既存の業務データを生かした段階的導入を基本としています。
具体的には、
まず1つの部門(例:経理の請求処理)でAI支援プロセスを設計
成果を可視化し、他部門に横展開
データの連携を広げ、全体の“組織プロセス”へ進化
このように「動きながら改善できる構造」を設計することで、
失敗リスクを最小限に抑えながら現場発の変革を可能にします。
AIの価値は“自動化”ではなく、“つながり”にあります。
AI×業務プロセス設計では、部署・組織を超えたデータの流れを明確化し、
全体最適化の視点を持った仕組みを作ります。
たとえば、
営業部の見積データが製造部の生産計画と自動で同期
カスタマーサポートの問い合わせ傾向が、開発部門の改善計画に反映
経営層はリアルタイムに全体の状況を把握
こうした「現場の動きが組織全体に還元される構造」こそが、
AIを真に活用した業務改革の姿です。
装舎の役割は、最新技術の導入ではなく、
現場で動く“実務の設計図”を描くことです。
私たちは、
属人的な判断をデータとロジックに置き換え
人の経験を活かしながら再現性のある運用を設計し
技術が“自然に現場に溶け込む”導入をサポートします。
エクセル業務からの脱却は「効率化」ではなく、
組織の知をシステム化する第一歩。
その一歩を、装舎は現場の隣で伴走します。