日報・報告・承認は、どの組織にも存在する“見えない神経回路”です。
この流れが滞ると、意思決定が遅れ、組織の信頼性とスピードの両方が失われます。
装舎は、AIと業務プロセス設計を組み合わせ、**「人の判断を支える情報の流れ」**を再設計します。
結果として、日報は単なる記録ではなく“再現性のある判断の証拠”となり、承認は“形式”から“共有された理解”へと変わります。
多くの企業や自治体では、日報・報告・承認といった「毎日の小さな業務」が実はボトルネックになっています。
書式がバラバラ、入力の手間が大きい、承認ルートが複雑——。
これらが積み重なり、報告が遅れ、判断が遅れ、対応も後手に回る。
結果として、**“現場の実態が見えないまま意思決定が行われる”**という構造が生まれます。
たとえば製造業や自治体業務などでは、報告の遅れが品質問題や市民対応の遅延に直結するケースもあります。
問題は、システムやAIの有無ではなく、「現場の判断と管理のあいだに断絶があること」です。
装舎が現場ヒアリングで明らかにしてきた主な課題は、次の3点です。
報告内容が人によって違う(属人化)
──同じ作業報告でも、書き手によって精度や情報の粒度が異なる。
承認が感覚的(非定量的)
──「OK/NG」の判断に明確な根拠がなく、再現性がない。
報告データが活かされない(データの死蔵)
──せっかくの報告が、承認後は閲覧されずに蓄積されるだけ。
これらは単なるオペレーションの問題ではなく、情報が意思決定に届くまでの構造的な歪みです。
装舎のAI×業務プロセス設計では、まず既存の報告・承認フローを可視化し、
「どの情報が、誰の判断に使われているか」をモデル化します。
次に、Power AppsやDataverseなどのMicrosoft標準技術を基盤に、
業務プロセスを**テンプレート化(業務の型づくり)**します。
これにより、
日報入力時に必要な項目が自動的にガイドされる
承認時に過去の判断根拠を参照できる
部門をまたいでも共通の指標で判断できる
といった“再現性のある判断プロセス”が実現します。
さらに、RAG(Retrieval Augmented Generation)による情報検索を組み合わせることで、
現場担当者でも過去事例や判断履歴をAIが提示し、判断の精度が上がります。
実際に装舎の仕組みを導入した企業では、次のような変化が見られました。
日報提出までの平均時間が約40%短縮
承認までの滞留時間が1/3に減少
各部門間の報告内容の“ズレ”が減少
ある製造現場では、報告がフォーマット化されたことで、
AIが“異常値”を自動で検知し、承認者にアラートを出す仕組みが導入されました。
これにより、トラブルを早期に共有できる文化が根づき始めています。
導入後、最も多く聞かれるのは「書くのが楽になった」ではなく、
「自分の報告が意味を持つようになった」という声です。
つまり、AIによって効率化されたのは“作業”だけでなく、
現場が自分の判断を組織の成果につなげられる**「認識の変化」**なのです。
日報は、上司に提出するものから、組織が学ぶための知識の種へ。
承認は、形式ではなくチームが共に考えるための対話の起点へ。
この変化こそ、装舎が提供する“変化の手触り”です。
報告や承認のスピードは、ツールではなく文化と設計で決まります。
AI×業務プロセス設計は、単なる自動化ではなく、
「現場の思考を仕組みに残す」ための再設計です。
スムーズなフローができると、組織のスピードが上がるだけでなく、
人の判断力とチームの信頼性が強くなる。
それが、装舎が目指す“動き続ける組織”の姿です。