INSIGHT|コラム・リサーチ

ローカル×テクノロジー

──地域産業がAIと共に再生する方法

AI導入の目的は「人を減らすこと」ではなく、「地域の知恵を仕組み化すること」にある。
現場に根付く技術や文化を“再現可能なプロセス”として設計することで、
地域の産業は継承と進化を同時に実現できる。
装舎はそのためのAI×業務プロセス設計を提供し、
地域の生産・流通・行政・教育を支える“つながる仕組み”をつくっている。

1. 現場の課題:人が減り、手続きが増える

地域産業の多くは、長年の経験や人の勘に支えられてきた。
農業、製造、観光、地域金融──いずれの分野でも「この人がいないと回らない」構造が根強い。
一方で、後継者不足や書類業務の増加により、現場の負担は増している。
たとえば、農産物の出荷情報や品質記録、自治体との申請業務などは、紙やExcelで個別管理されることが多い。
結果として、データが蓄積されず、判断が属人的なままになる。

2. 地域で起きている“情報の分断”

製造の受発注、観光の予約、地域内物流、補助金申請――
多くの地域業務はシステムが“つながっていない”。
行政、民間、地域団体それぞれが異なる仕組みで管理しており、
同じ情報を複数回入力したり、担当者ごとにフォーマットが違うなど、非効率が生まれている。
こうした「データの分断」は、AIを活かす前提を欠いている。
AIを使っても、つながらない情報の上では正確な判断ができないからだ。

3. 再生の鍵は「プロセス設計」にある

装舎が行うのは、単なるAI導入ではない。
現場の業務フローをモデル化し、
「どの情報が、どの段階で、どの判断に使われるか」を構造として整理する。
これをAI×業務プロセス設計と呼んでいる。
この設計により、たとえば以下のような再構築が可能になる。

  • 農産品の品質管理→センサーとAIでデータ自動収集

  • 加工や流通の手順→Power Appsで可視化・共有

  • 行政への報告や認証→自動で生成・記録

  • 地域ブランドの品質証明→AIが裏付けるトレーサビリティ化

結果として、現場の知識や文化がデータとして残る仕組みができあがる。

4. 人が減っても止まらない仕組みへ

AIは「判断を奪う」ものではなく、「判断の再現性を支える」もの。
装舎のプロジェクトでは、AIを導入した地域企業が、
属人化していた業務を標準化し、若手や新規参入者でも即戦力化できる体制を整えつつある。
人が減っても、品質やスピードを維持できる。
それが**“止まらない地域経済”**の第一歩となる。

5. SUSTAIN ABLE DESIGNとの連携

さらに、装舎が運営するコミュニティ「SUSTAIN ABLE DESIGN」では、
地域企業や自治体が共同でAIプロセス設計を検証する実証プログラムを展開している。
ここでは、実際にAIを導入しながら業務を再設計し、
成果や課題を共有・改善する“学びと実践の場”を提供している。
つまり、AI導入の成功体験を地域全体で共有し、
「できる地域」から「支え合う地域」へと進化していく。

6. まとめ:地域の知恵を未来へ残すために

AIは外からやってくる技術ではなく、
地域の中にある“良いプロセス”を磨くための道具である。
装舎はその設計と実装を通じて、
地域の産業・文化・人の営みを次の世代へつなげる仕組みを共に創る。

HOME|ホーム

01

HOME|ホーム

NEWS|新着情報

02

NEWS|新着情報

ABOUT|会社情報

03

ABOUT|会社情報

INSIGHT|コラム・リサーチ

04

INSIGHT|コラム・リサーチ

CONTACT|相談・共創窓口

05

CONTACT|相談・共創窓口

株式会社装舎

京都市下京区中堂寺南町134
京都リサーチパークASTEMビル8F
COPYRIGHT(C)2022-2025