承認・報告・判断のプロセスを見直すだけで業務効率が2倍になる?

──実践例から学ぶ「組織が動く仕組み」づくり

組織の生産性を左右するのは、システムの性能ではなく「人がどのように判断・承認・報告しているか」という業務プロセスの構造です。
装舎が関わった複数の現場では、承認フローや報告ルートを見直すだけで、平均40〜60%の工数削減意思決定スピードの倍増を実現しています。
本記事では、実際の改善事例をもとに、どのようにプロセスを再設計し、AIを“業務の一部”として組み込むことで組織が変わるのかを解説します。

1. 業務の非効率の大半は「判断の流れ」に潜んでいる

多くの企業で業務が滞る原因は、「誰が・どの基準で・どの順番で判断するか」が曖昧なことです。
特に承認業務では、

  • 同じ内容の確認を複数人が行っている

  • 重要度に関係なく全ての申請が上層部まで上がる

  • 報告が人に依存し、記録が残らない
    といった構造的なムダが生じています。

装舎が調査した約30社の業務設計事例では、1つの承認に平均3〜5人が関与しており、うち半数が「確認のみ」で価値を生んでいませんでした。

2. 見直しのポイント:「報告→承認→判断」を“モデル化”する

装舎では、業務を再設計する際に「報告・承認・判断」の流れを“業務モデル”として明文化します。
ポイントは以下の3つです。

  1. 判断基準の共有化:過去の判断履歴を整理し、何をもって承認されるのかを明確化

  2. 判断の階層化:現場で完結できる判断は下位レイヤーに委譲

  3. AIサポートの導入:RAG(Retrieval-Augmented Generation)を使い、過去事例・ルールを即座に参照できる仕組みを組み込み

こうした再設計により、「判断のための情報収集」「承認のための確認」「報告のための整形」にかかる時間を平均50%以上削減できました。

3. 実践例:製造業A社の「見積承認フロー」改善

Before:

  • 各部署から見積依頼が上がるたびに、購買・営業・経理・本部が逐次確認

  • 1件あたりの承認に平均5営業日

  • 承認理由が残らず、担当者が変わるたびに再確認が必要

After(装舎導入後):

  • Power Apps × Dataverseで見積申請フォームを標準化

  • 承認基準をRAGでAI参照可能に(「この条件なら承認可」など)

  • 結果:承認時間は平均2営業日 → 0.8日へ短縮(約60%削減)

  • 承認履歴が自動で記録され、監査対応工数も半減

4. 「仕組みが変わる」と、組織文化が変わる

プロセスの再設計は単なる効率化ではなく、「人が考える時間を取り戻す」ことでもあります。
判断に迷う時間が減ることで、社員は本来価値を生む業務(提案・改善・顧客対応)に集中できるようになります。

装舎では、AIや自動化を目的化せず、「人の判断を支える仕組みをどう設計するか」を中心に据えています。
この視点が、結果として“業務効率が2倍になる”組織を生み出すのです。

まとめ

承認・報告・判断の流れを見直すことは、「AIを導入する」よりも先に行うべき最も重要な改革です。
業務プロセスの再設計こそが、組織が継続的に成長するための基盤であり、装舎はその基盤を現場で共に構築します。

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