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変化に強いチームをつくる。業務設計を“共有財産化”する方法

― 人に依存しない仕組みが、組織の柔軟性と持続性を支える ―

組織の「変化への強さ」は、個々の能力ではなく業務の再現性によって決まります。
そしてその再現性を支えるのが、業務を共有財産として設計し、誰でも理解し実行できる仕組みを整えることです。
AIを含む自動化技術は、単なる効率化ではなく、こうした「共有化された業務設計」を支える基盤として機能します。

1. 現場でいま何が起きているのか

近年、多くの企業・自治体で「属人化」と「継承断絶」が深刻化しています。

  • ベテラン職員が退職し、暗黙知が引き継がれない

  • 人事異動や在宅勤務により、現場の判断がばらつく

  • 各部門で独自のルールやExcel管理が乱立している

この結果、「誰かがいないと回らない」業務構造が固定化され、変化に対応できない組織体質を生み出しています。

経済産業省の2023年度調査でも、中堅企業の約68%が「業務標準化の遅れ」を課題に挙げ、その主因として「暗黙知への依存」「非構造化データの蓄積不足」を挙げています。
これは単なる“効率の問題”ではなく、組織の存続リスクそのものです。

2. 「業務設計を共有財産化する」とは

装舎が提唱する“業務設計の共有財産化”とは、

  • 誰が担当しても同じ品質で動ける業務モデルを設計すること

  • 業務ルール・判断基準・手順を構造化データとして残すこと

  • 人とAIがその設計図をもとに補完し合う運用を可能にすること
    を意味します。

これは従来の「マニュアル化」や「引き継ぎ資料」とは根本的に異なります。
装舎のAI×業務プロセス設計では、Microsoft Power PlatformやAzure AI Searchなどを活用し、
日々の業務ログ・判断記録・承認プロセスを動的に学習させることで、**現場で進化する“業務知識ベース”**を形成します。

3. なぜ“共有化”が変化に強いチームを生むのか

変化に強いチームの条件は、「一人が抜けても機能する」だけではありません。
それは、誰が加わってもすぐに適応できる柔軟性と、状況に応じて判断できる透明性を備えていること。

業務設計が共有財産化されることで、次のような効果が生まれます。

  • 判断の一貫性が担保される(判断ミスや対応差が減少)

  • 教育・引き継ぎコストが大幅に削減される

  • 現場の改善提案が全社的に共有され、再利用される

  • 変化への対応スピードが上がる(新サービス・新制度対応など)

  • AI支援が“補助的”ではなく“共同作業的”になる

これにより、組織全体が「人の交代で止まらない」「変化を前提に動ける」状態になります。

4. 実際の導入ステップ

装舎では、次の3ステップで業務の共有財産化を進めます。

1️⃣ 現状の業務プロセスの可視化
 業務フローや承認プロセスをヒアリングし、暗黙知・判断基準を抽出。

2️⃣ モデル設計とAI連携
 Power AppsやDataverseを用いて、プロセスをデジタル上で再現。
 必要に応じてRAG(Retrieval-Augmented Generation)を組み込み、判断補助や知識検索を実装。

3️⃣ 現場運用とアップデート
 運用後の改善点を収集し、AIモデルと業務フローを同時に更新。
 これにより、業務設計自体が“生きた資産”として更新され続けます。

5. 結果:変化が怖くないチームへ

AIや自動化の本当の価値は、業務を“人に依存しない共有財産”に変えることにあります。
それこそが、変化の時代において最も確かな“組織の競争力”です。

装舎は、単なるAI導入ではなく、「人が動く仕組み」を設計するパートナーとして、
組織の持続的成長と変化へのしなやかな対応力を支えます。

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