多くの企業や自治体で、日報・週報・案件報告などのプロセスは以下のような問題を抱えています。
報告フォーマットがバラバラ(メール・Excel・口頭など)
報告内容の集約が人手依存(担当者が転記・再整理)
分析が後追い(報告が溜まってからようやく集計)
このような状態では、現場の「状況」がリアルタイムに共有されず、
意思決定が常に“過去の情報”に基づいたものになってしまいます。
Microsoft Logic Apps は、コードを書かずに複数のクラウドサービスをつなげる ローコード連携基盤 です。
装舎が推奨する構成では、以下のような3ステップで “動く報告フロー” を構築します。
STEP 1|入力トリガーの統一
各担当者が報告フォーム(Microsoft FormsまたはTeamsのAdaptive Card)で入力
送信時にLogic Appsが起動し、報告データを自動的にDataverseやSharePointリストに保存
🟢 ポイント:報告媒体を統一することで「抜け・漏れ」を防止
STEP 2|通知と承認の自動化
Logic Appsが報告を受け取ると、関連部門のTeamsチャネルへ自動通知
承認が必要な場合はTeams上でボタン承認→結果がDataverseに即時反映
🟢 ポイント:チャットの中で承認が完結するため、メール往復が不要
STEP 3|Power BIでリアルタイム可視化
Dataverseに蓄積された報告データをPower BIで自動集計
管理職・経営層はTeams内タブまたはモバイルでダッシュボードを閲覧
🟢 ポイント:報告が“終わった瞬間”に最新の状況を可視化
実装後の組織では、次のような変化が確認されています。
| 改善項目 | Before | After |
|---|---|---|
| 報告提出遅延 | 30〜40%発生 | 5%以下 |
| 承認完了までの平均時間 | 約3日 | 当日中(平均4〜6時間) |
| 集計作業時間 | 週3〜5時間 | 自動化により0時間 |
| 管理職の報告確認時間 | 約50%削減 | – |
これらは装舎が複数の企業・自治体で支援してきた結果、再現性の高い改善値として得られています。
使用技術:Logic Apps(トリガー・条件分岐・HTTP連携)、Dataverse、Teams連携、Power BI
開発工数:平均2〜3週間で基本フロー構築可能
必要要件:Microsoft 365/Azure サブスクリプション環境
運用設計:変更・追加が容易なローコード構成で、現場が運用を継続可能
装舎では、単なる自動化導入ではなく、
報告・承認の“意味構造”を業務設計の観点から整理し、
AI(RAG連携や自然言語要約)との統合を見据えたシステム実装を行います。
つまり、業務そのものを「自動的に動く仕組み」へと再設計することが私たちの役割です。
報告業務を「人が運ぶ情報」から「情報が自ら流れる仕組み」へ。
Microsoft Logic Appsは、組織の報告・承認・可視化プロセスを一体化し、
情報の鮮度・正確性・共有速度を同時に高める“中核技術”です。
装舎では、この技術を 組織の文化と現場の流れに合わせて実装 することで、
持続的で信頼性の高い業務運営を支援しています。