Slack/Teamsはすでに多くの企業・自治体で導入済みですが、
チャット内の情報はリアルタイム性が高い反面、
タスクや承認プロセス、報告記録としては残らないという課題があります。
「この件どうなった?」の確認が頻発
Excel・メール・チャットが並行して管理が煩雑
情報が属人的になり、後から追跡できない
この構造を解決するためには、
“チャットそのものを業務システムの入り口”にする必要があります。
装舎が採用しているのは、
Microsoft Logic Appsをハブにしたイベント駆動型ワークフロー設計です。
▷ 構成概要
Slack/Teams ⇄ Logic Apps ⇄ Dataverse/SharePoint/Power Apps/外部API
トリガー(発火点):
メッセージ投稿・リアクション・フォーム入力など
処理(ワークフロー):
Logic Appsが自動で判断し、承認フローやDB登録、メール通知などを実行
応答(双方向):
チャット上に結果や次アクションを返信、Botが進行をガイド
▷ 技術的ポイント
OAuth連携によるセキュアな接続(Azure AD統合)
JSONベースのメッセージ構造により、各チャンネルへの柔軟な通知
Power Automateよりも大規模連携・運用監視に適したアーキテクチャ
■ ケース1:製造業の品質報告フロー
Teamsで現場担当が「#品質報告」に投稿
Logic Appsが内容を解析し、不具合カテゴリを自動判定
Dataverseへ登録 → 品質管理部門へ自動通知
部門担当はTeams上の「承認ボタン」で処理完了
→ 手作業での転記・報告時間が 1/3 に短縮
■ ケース2:自治体窓口の問い合わせ一次対応
住民からのチャット質問をTeams経由で受信
Logic AppsがRAGモデルを参照して自動回答候補を生成
職員が内容を確認し、ボタン操作で送信・記録
→ 一次対応の平均時間が 約40%削減、職員の負担軽減
この仕組みの特徴は、単なる作業の自動化ではなく、
現場が自らワークフローを改善・拡張していける点にあります。
非エンジニアでも更新可能:Logic Apps Designerで直感的に編集
変更が即反映:業務変化に即応できる
可視化されたプロセス:全員が同じフローを共有
つまり、**「仕組みが人を支える」から「人が仕組みを動かす」**状態へ。
これこそが装舎の提唱する「AI×業務プロセス設計」の核心です。
SUSTAIN ABLE DESIGNでは、このような自動化設計を
参加企業・団体が実務で検証し、品質・透明性を共に証明していく取り組みを行っています。
Slack/Teams連携を中心とした**“オープンな現場デザイン”**は、
自治体・製造・教育・流通など、すべての領域で応用可能です。
チャットを「会話の場」から「動く仕組み」に変える。
それは、単に業務を効率化するだけでなく、
現場の信頼や文化を再構築する行為です。
装舎は、その仕組みを一緒にデザインします。