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加工か?ブランドか?

――地域の価値を活かす6次化戦略の見極め方

6次産業化の成否を分けるのは「加工」か「ブランド化」かではなく、
**“価値の源泉をどこに置き、それを一貫して伝える仕組みを設計できるか”**にあります。

装舎では、AI×業務プロセス設計によって、
・生産〜販売までの各工程をデータで可視化し、
・どの段階で「付加価値」が生まれているかを分析し、
・加工・流通・販売の最適化とブランド戦略を科学的に構築します。

結果として、「勘や経験」に頼らない、再現性のある6次産業化を実現できます。

1. “加工すれば売れる”という誤解

多くの生産者が6次産業化に取り組む際、
「原料を加工すれば高く売れる」という前提を置きがちです。
しかし、実際の市場データ(農林水産省「6次産業化総合調査」2023年度)によると、
加工品を導入した事業体のうち、初年度黒字化した割合はわずか27%

理由は明確で、

  • 加工コストの上昇

  • 在庫管理の複雑化

  • 販路の多様化に伴うオペレーション負担
    が経営を圧迫しているからです。

加工は「目的」ではなく、「価値を伝える手段のひとつ」として設計する必要があります。

2. ブランド化の本質は「構造化された体験」にある

ブランドは“ロゴやデザイン”ではなく、
顧客が体験を通して感じる一貫した価値です。

装舎では、AI×プロセス設計を用いて次の3ステップでブランドを構築します:

  1. データ構造化:生産〜出荷〜販売〜フィードバックまでのデータを一元化。

  2. ストーリープロセス化:データの裏にある生産背景(地域性・人の想い)を「プロセス」として整理。

  3. 体験同期化:オンライン・オフラインで顧客体験を同じ品質で再現できるよう設計。

この3つが整うと、「どこで買っても、誰が伝えても同じ品質で伝わるブランド」が成立します。

3. 6次化の見極めポイント:加工 or ブランド

装舎では、業務プロセスとデータをもとに、
次のような指標で判断を支援します。

判断軸加工強化が有効なケースブランド強化が有効なケース
原材料の希少性低〜中(差別化しにくい)高(地域固有の素材など)
技術・設備リソース加工ラインを保有/利用可能小規模生産でも独自価値を発信可能
顧客接点BtoB中心、業務卸メインBtoC中心、体験販売を重視
ストーリー性原料や地域よりも「製品品質」が重視される背景や人、地域文化が重視される
経営リスク分散商品ライン拡張で安定化を狙う顧客ロイヤルティで長期関係を築く

つまり、

  • 加工=生産価値の“拡張”

  • ブランド化=体験価値の“深化”
    どちらを先に進めるかは、業務構造とデータの整備度合いによって決まります。

4. AI×業務プロセス設計がもたらす「選択の精度」

装舎のAI×プロセス設計は、
単にAIを導入するのではなく、組織が意思決定を精度高く行う仕組みを整えます。

実際の導入事例では、

  • 生産データと販売データを統合し、利益率の高い製品構成をAIが可視化

  • 顧客レビューからテキストマイニングを行い、商品企画の優先順位を算出

  • 製造計画と販路在庫データを統合し、加工ライン稼働率を最適化

これにより、
「加工」も「ブランド」も“勘ではなくデータ”で判断できる状態をつくり、
6次化の方向性を持続可能な成長モデルとして設計できます。

5. まとめ:地域の価値を“再現可能な構造”にする

6次産業化で本当に重要なのは、
地域や人の価値を「再現可能な構造」に変換すること。

そのために必要なのは、

  • データによる意思決定、

  • プロセスの標準化、

  • ブランド体験の一貫性。

装舎が提供するAI×業務プロセス設計は、
こうした「価値構造化の技術」を用いて、
地域の生産活動を持続可能な事業モデルへと昇華させます。

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