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AIが支える“地域のものづくり”

― 生産から販売までを一気通貫で可視化する

地域産業における「AI導入」とは、単なる自動化ではありません。
装舎が実装するAI×業務プロセス設計は、生産から流通、販売、顧客接点に至るまでを“ひとつの知識体系”としてつなぐ仕組みです。
これにより、現場の判断はデータに裏づけられ、属人化していた業務が“共有可能なノウハウ”に変わります。
結果として、小規模でも持続可能な生産・販売体制を構築できる ― それが、地域のものづくりを再び成長の軸に戻すAIの使い方です。

1. 地域のものづくりが抱える構造的課題

地域の生産者や中小製造業では、製造・加工・販売がそれぞれ個別に管理され、
「どこで何が起きているか」を全体で把握するのが難しい状況が多く見られます。
特に、

  • 需要予測や在庫データの断絶

  • 加工履歴の不透明さ

  • 販売後のフィードバックが製造現場に届かない
    といった課題は、品質の安定や効率化を妨げる要因になっています。

これまでは担当者の経験と勘が補ってきましたが、人材の世代交代や業務の属人化により、
再現性を持つ運用が難しくなっています。

2. 現場がバラバラなままでは、「価値」は届かない

商品や素材の価値は、品質だけでなく**“どう作られ、どう届けられるか”というプロセス全体の信頼性**によって形成されます。
しかし、現場ごとにデータが閉じている状態では、
その「価値の証明」が困難になります。

たとえば、ある地域産品の加工現場で品質がばらついた場合、
原因が「原料」「機器」「人の操作」「天候」など複数の要素に分散していることがあります。
この複雑性を整理し、全体を俯瞰して再現可能な知識に変えることが、AI導入の本質的な目的です。

3. 装舎が取り組む一気通貫のAI×プロセス設計とは

装舎のアプローチは、「AIで業務を置き換える」ことではなく、
業務そのものをAIが支えられる構造に再設計することにあります。

具体的には、

  • **Power Platform(Power Apps / Power Automate / Dataverse)**を基盤に業務プロセスをデジタル化

  • Azure AI Search + RAG構造で業務ナレッジを検索・参照可能に

  • Microsoft Fabricなどを通じたデータ統合で、部門間の情報の断絶を解消
    といった形で、既存の運用に大きな負担をかけずに導入が可能です。

4. 技術の中核 ― データ統合とナレッジ循環

装舎が重視しているのは、「データを集めること」ではなく、
**データを現場の意思決定に“循環させること”**です。

たとえば、AIによって生産データ・出荷履歴・顧客評価が結びつくと、
次のような変化が起きます:

  • 生産現場が販売実績を基に生産量を自動調整

  • 加工部門が原料特性をリアルタイムで把握し、配合を最適化

  • 顧客の声が製品改良に直接反映される

これは、従来のサプライチェーンを越えたナレッジサプライチェーンの形成です。

5. 導入の実際:既存システムと共存しながら進める

「新しい仕組みを入れる=現場が混乱する」という懸念に対して、
装舎の設計は既存システムと並行稼働しながら段階的に移行できるように構築されています。

具体的には、

  • まず小さな単位(部署や製品ライン)でのAI導入から着手

  • 成果を見ながら他部門へ横展開

  • 現場のオペレーションルールを反映し、AIの判断基準をチューニング
    といった流れで、最小リスク・最大効率の導入を実現しています。

6. 目に見える変化 ― “現場で起きる3つの変化”

  1. 判断のスピードが上がる
     日次・週次レポートを待たずに、AIが必要な情報を即座に可視化。

  2. 品質のばらつきが減る
     AIが過去データと照合し、異常値やリスクを自動検出。

  3. 現場の知識が資産化する
     ベテランの経験をデータとして蓄積し、後継者が参照可能に。

7. 結論:AIが地域を“再接続”する

AIは効率化のためのツールではなく、
**地域の知恵・技術・関係性を未来へつなぐための「橋」**です。

装舎は、テクノロジーを通じて「人と仕組みの再接続」を実現し、
誰もが“安心して挑戦できる地域産業”の基盤を設計します。

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