「気候変動の進行」「人口減少と高齢化」「地域文化の衰退」——私たちの暮らしは、今まさに大きな岐路に立たされています。
国や自治体だけでなく、地域住民・生産者・企業・投資家・教育機関など、あらゆる立場の人たちがこれらの問題を「自分ごと」として捉え、行動を起こさなければならない時代です。
「結いの杜(ゆいのもり)プロジェクト」は、都市と地域が互いの役割を活かし合い、持続可能な未来を共に築くための取り組みを行っています。
プロジェクトの根底には、「武力的な争いではなく、平和的な競争力(共創力)を育む人材を育てる」という思想があります。都市と地域が文化・経済面で互いを尊重しながら切磋琢磨することで、より豊かな社会が生まれるはずです。
地域には、自然とともに生きるという、根源的でかけがえのない営みがあります。土に触れ、水の恵みに感謝し、季節のうつろいとともに暮らす──そうした営みのなかにこそ、人間らしい豊かさが宿っています。この場所では、自然が与えてくれる資源と文化を守りながら、次世代へと静かに受け継いでいくことが大切です。
そこに暮らす人々には、大地の知恵を「学ぶ」こと、身体を通じて「経験する」こと、そして、そうした日々の中で育まれた物語や技術を「伝える」ことが求められています。地域とは、資源の源であると同時に、文化と生き方の揺るぎない根っこなのです。
一方で都市には、地域の価値を束ねて次のステージへと運ぶ力があります。スピード感のあるネットワーク、広がりのある発信力、そして人・モノ・情報・資金が集まり交差するダイナミズム。それらを活かして、地域の資源や知恵を、国や世界へとつなげていくことが、都市の重要な役割だといえるでしょう。
都市に暮らす人々には、地域の魅力を広く「届ける」こと、新しい技術や知見、人材を「集める」こと、そして、文化やプロジェクトに共鳴し「消費する」ことが期待されています。都市は、地域との共生を深めながら、持続可能な未来のデザインを担うパートナーとなれる存在です。
地域や都市が抱える課題、やってみたいアイデア、受け継いでいきたい風景──
そうしたひとつひとつの声に対し、私たちはプロジェクトという形で寄り添い、動かし、育てていきます。
地域や都市の方の中にある「続けたい」「変えたい」「やってみたい」という想いに耳を傾けるところから始めます。
テーマは小さなことでも構いません。
どこに課題があり、どんな未来を描きたいのか、率直な声を聞かせてください。
私たちは“話を聞く場”を整えるところからお手伝いします。
対話から生まれた想いは、周囲にも伝えていくことで“仲間”を増やしていけます。
私たちは、クラウドファンディング、SNSでの発信、都市企業や教育機関とのマッチングなど、
共感してくれる人とつながる場づくりを支援します。
ここで関係人口が少しずつ広がっていくことが、プロジェクトの土台になります。
仲間が集まったら、いよいよ「やってみる」段階へ。
農業体験、伝統工芸のワークショップ、教育プログラムの共同設計、商品開発──
現地での体験型プログラムや、都市企業との連携を含むプロジェクトを立ち上げます。
オンラインとオフラインを組み合わせながら、遠くの人ともつながれる設計で、継続性を大切にします。
私たちのプロジェクトは、“支援する・される”という関係ではありません。
地域が持つ自然・文化・知恵と、都市が持つ発信力・技術・資源を組み合わせることで、
お互いの強みが活きる「共創の場」が生まれます。
私たちはその橋渡し役として、プロジェクト全体を整え、成果を社会に還元できるように支援します。
一度きりの取り組みで終わらず、「続けていける仕組み」へと育てることが、私たちのゴールです。
地域に根づき、都市とつながり、次の世代にも引き継がれていくような形へ。
そのために、補助金・助成金の活用、継続的なパートナーづくり、体制整備までサポートします。